版画家の池垣タダヒコ先生から
エッチングの作品を風炉先(ふろさき)屏風にしてほしいと依頼を受けました。
スペインの広告の上に摺られたという
幾何学模様とヴィヴィッドな色合いの楽しい版画です。
風炉先屏風はお茶席に使う屏風で
寸法や仕様にいろいろ約束事があるのですが
伝統的なカタチの中に、西洋生まれの版画の雰囲気を
どのように生かしたデザインにするか、楽しみながら悩みます。
作品の周りに5厘(1.5mm)幅の筋を入れ、
版画を邪魔することないよう薄い白茶の無地の裂地を張ります。
全体を真っ赤な漆塗りの縁で締め
パール(艶消しの銀)の隅金物をアクセントに使います。
版画と同じデザインでお茶碗や香炉も作られており
遊び心満載できっと楽しいお茶会になったことだと思います。
先生の楽しいお茶会のお手伝いが、
自分にっても楽しい仕事になりました。