“I’m hinge”「私が蝶番です。」
デザイナーの山崎正人さんが、紙蝶番を”I’m hinge”という文字にデザインしてくださいました。
鎌倉時代にその原型ができたといわれる屏風のつなぎ目、「蝶番(ちょうばん)」。
私たちの大先輩が考案された手品のように不思議で高度な技術は、今も受け継がれています。
金具や紐を使わず、薄くて強靭な和紙で組まれた紙蝶番が360度開閉させる屏風の核心技術です。
表面には雲肌の鳥の子、裏面には英字新聞を張ったパネルを、最後にデザインされた蝶番で組んでいきます。
屏風が仕上がってしまうと見えないところに隠れてしまうのですが、
黒子役の技術の妙を知ってもらおうと、紙蝶番に自己主張させた30代に作った作品です。