江戸時代の国学者で歌人の
賀茂真淵(かものまぶち)の和歌です。
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長年の巻きぐせによりシワがより、ひどく折れています。
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折れのひどいところは本紙の表面が欠落して、
裏打ちの紙が白く見えます。
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古い裂地を外して、書の裏側に幾重にも張られた和紙をめくりながら
この掛軸を仕立てた江戸時代の大先輩の表具師さんに
思いをめぐらせます。
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そして、シワや折れを補修し、また新たに和紙を張り重ね
新しい絹を着せて
また何年も長持ちするよう掛軸に仕立て直します。
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後の世に、この掛軸を修理するだろう後輩表具師さんは
どんな表具師さんだろうと思いをめぐらせながら。
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形や寸法は以前と同じに仕立て、時代感を出すためにくすんだ 金襴と、
こげ茶の絓絹で取り合わせました。
表具師さんは、
僕がどんな表具師だったのかと想像してくれるかな。